2020年は過去に例を見ないほどの雨量の多い長い梅雨となりました。おかげで、ぶどう栽培を始めて以来初めて梅雨時期にSSが畑にはまり込んで動けない状態を5,6回経験しました。 一番下のメルロー畑は、ここから上の畑と違い粘土質土壌ですので、上部の砂礫質土壌で浸み込んだ水が粘土層に到達し湧水となって湧き出てくる現象が顕在化した年でした。 そこで、収穫後の少し余裕のある時期に対策を講じています。中古のバックホー0.08も大活躍で支出するお金をだいぶ節約できています。来年の栽培で排水ができて品質がより良いぶどうになるか検証していきます。
4年目にしてやっとある程度の量が収穫できた善光寺龍眼。 天王原では竜眼の仕立てとして垣根式に挑戦しています。今年の収量は50キロで全量を近くのルミリュウさんに醸造委託して、シュールリー的な方法で白ワインにしてもらいます。青タンクひとつ分には量が少ないので今回は、安曇野市内の別農家さんの竜眼を加えていただき200本、来年6月頃にリリース予定です。 栽培方法については、さらに試行錯誤を重ねて垣根式甲州のように糖度20度を目標にしていこうと考えています。
安曇野ぼーのふぁーむ明科の圃場区画で一番下の区画は、わが園では珍しく強粘土質の畑です。ゆえに、砂礫質の傾斜地に地下浸透した雨は浸透後粘土層に達しその上面を下に流れてきます。この区画はその粘土層が地表部に露出した部分です。 過去最大と言われる降水量が多かった今年の梅雨により、多数の湧水ポイントがあることがわかりました。この圃場のメルローは30本ほど7月に落葉しました。恐らく水分による毛細根の腐敗死が地下でおきていたのかなと思います。過去6年間で初めての体験でした。 それで、湧水ポイントを覚えているうちにしっかりした排水工事をしてこの区画を良質なぶどう園に改良したいと思います。強粘土質の土壌は長野県内でも良質なブドウが出来ているところがありますので、砂礫質の天王原のなかでは異色の味わいが楽しめるワインになることを期待しています。