長野県安曇野市明科天王原は、日本のほぼ中央部を走る北アルプス連峰の東麓、高瀬川左岸に位置しています。
安曇野地域は約3000万年前には日本海側へ開いたU字型の海でしたが、そこへ礫・砂・泥などの砕屑性堆積物、角礫凝灰岩、凝灰岩などの火山性砕屑岩類が堆積しました。
200万年前以降から堆積盆地の陸化が始まり、60万年前以降北アルプス連峰から山砂利が搬入されました。
明科天王原は、アルプスから安曇野を挟んで東側、地域では[東山]と呼ばれる標高600~1000メートルの脆い礫岩層からなる大穴山山地、西南側緩傾斜地に位置しています。
高瀬川左岸で高瀬川氾濫原から一段上がったところから山裾までの10度から15度の西向き傾斜地です。
江戸時代の善光寺大地震の時に土砂崩れがあったと地域で伝えられているので、後背地の山土が表土を形成していると思われます。
礫土や砂土で粘土質も混じった土壌が主体なので地下浸透も非常に良好です。
(参考文献 : 明科町史上巻)